酵素飲料が糖尿病を治す日が来るか

東北大学が、糖尿病を対象とする細胞移植治療の膵島移植に有効な新規膵島分離酵素成分を同定し、膵臓からの膵島細胞回収率を飛躍的に向上させる酵素飲料を開発したと発表しました。
同大未来科学技術共同研究センターの後藤昌史教授をはじめとする研究グループによるもので、米国際学術誌『Transplantation』電子版に掲載されました。

膵島移植などの細胞移植治療は、全身麻酔や開腹手術が不要なため、次世代の移植医療として注目されています。
現在、膵臓から膵島を分離するためのタンパク質分解酵素には、2種の細菌酵素が使用されているが、膵島分離効率の低さが課題で、その課題の解決には、他の酵素成分が鍵を握ると指摘されてきたが、その成分は不明でした。

今回の発表では、この鍵を握る酵素が、クロストリパインという酵素であると特定しています。
この酵素を用いることで、膵島分離成功率と分離膵島の活性を大幅に向上できることが初めて明らかになりました。
まず、クロストリジウム菌に存在するクロストリパインに注目し、高純度なクロストリパインの作製に成功。
その結果、クロストリパインを組み合わせた酵素飲料では、膵島の分離効率が飛躍的に増加し、分離した膵島の障害も、クロストリパインを組み合わせた酵素飲料が最も低かったとのこと。

今回の研究の成果は、膵島移植で最大の課題の1つとされる、膵島の分離効率の低さを改善うえで大変有効であり、膵島移植による糖尿病治療の成績改善が期待されるということです。
同研究グループでは、既に臨床応用可能なクロストリパインの純正品の開発に成功しており、今後はその実用化へ向けて研究を進めるそうなので、いずれ酵素の力で糖尿病に悩む人々がいなくなるかもしれませんね。

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