タンパク質は善と悪が背中合わせの存在

炭水化物と同じように、タンパク質も分子レベルにまで分解することが、本当の意味での「消化」です。
タンパク質の基本はアミノ酸。
アミノ酸を一個の球体とすれば、それが100個以上つながったものがひとつのタンパク質になります。

タンパク質は胃に入ると、ペプシンという消化酵素と胃酸の活躍で大ざっぱに分解されます。
胃酸は糸を切り離す作業はしませんが、もつれたネックレスをほぐす役目を担っています。
小腸では、小腸内と醇臓から供給される、約一0種類ほどの消化酵素によって、完全なバラバラ状態に切り離されます。

ただし、炭水化物と違うのは、アミノ酸一単体まで分解されていなくても吸収される点です。
アミノ酸が二個連なった状態(ジペプチド)、三個連なった状態(トリペプチド)で吸収されても不都合はありません(場合によっては、このほうがよい栄養素になることも多いといいます)。

タンパク質の消化で問題なのは「消化不良」=100個以上のアミノ酸がくっついたまま、それ以上に分解されない場合(ポリペプチド)です。
これを「窒素残留物(タンパクのかけら)」といいますが、この「タンパク質の消化不良」が非常に問題なのです。

まるで髪の毛がからまったような状態の「窒素残留物」は、腸に入ると悪玉菌のかっこうの餌となります。
そして、悪玉菌が増えてくると善玉菌の量が極端に減少してしまいます。
こうして腸内腐敗、異常発酵が発生します。

腸内腐敗は、ベンツピレンという毒性の強い物質を生み、生活習慣病やアレルギー、リウマチ、多発性硬化症といった病気の原因となり、強力な発ガン性物質にもなるのです。
腸内の腐敗や異常発酵は、血液にも影響を与え、体内をめぐる血液がさらに汚れてしまいます。
その結果、さまざまな疾患の原因となります。

肉、魚などの大量摂取は、この「タンパク質の消化不良」につながります。
だからこそ、適量の摂取が最良の病気予防につながるのです。

タンパク質は、アミノ酸の分子レベルにまで万全に消化されれば、人体にとって最高の栄養素といえるものですが、消化が万全でないときはたいへん怖い存在です。
そして、人聞は悲しいかな、タンパク質を消化する酵素を潜在的に多く持ち合わせていません。
それゆえ、1997年に発表されたアメリカ・ガン研究協会(AICR)などがまとめた報告では、肉の摂取量を一日80グラムまでに制限すべきとしています。
タンパク質は「善」と「悪」背中合わせの存在であるわけです。

そして、このタンパク質の「正しい消化」こそが、人の健康にとって最大のポイントともいえます。
正しい消化のために、酵素飲料を上手に利用することも有効だと言えます。

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